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ブラックジャーナル

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2017年01月31日
ネガティブ

京都中央信金「悪質貸付」と「貸し剥がし」

「財界展望」2017年3月号において、京都中央信用金庫の悪質な「偽装融資」「押し貸し」「書類偽造」「貸し剥がし」「追い込み」の手口について、被害者からの告発情報を基に報道している。

京都の金融業界は「信金王国」と言われ、メガバンクや地元の地方銀行よりも信用金庫が他を圧倒している土地柄である。その中にあって最も大きな勢力を誇示しているのが、京都市に本店を置く京都中央信用金庫(以下「中信」と記載)だ。

営業地区を限定されている信用金庫という業態でありながら、同庫の資金量(預金量)は都市銀行を含む全国568の金融機関で40位にランクイン(平成27年9月期)。関西の地域金融機関中では4位のポジションにある他、貸出金量・内部留保額いずれも業界トップクラスの規模を誇っている。2001年、経営破綻した京都みやこ信用金庫、南京都信用金庫の事業を譲り受け、店舗数・預金量とも城南信用金庫を抜いて全国で最大規模の信用金庫となった。同庫は伝統的な地場産業だけでなく、京都市内の中小企業に強い地盤を持っていることが特徴だ。

中信の黒歴史「立てこもり事件」

2002年12月に発生した「京都中央信金立てこもり事件」をご存知だろうか。中信との間に取引上のトラブルを抱えていた男性が、「理事長に会わせろ」「警察や検察に、このトラブルに介入してほしい」との要求を突き付けて中信本店に人質とともに立てこもった事件である。(男性は結局警察の説得に応じて人質を解放して投降。逮捕・起訴され、懲役9年の判決を受け服役)

今回、筆者のもとに寄せられた告発においても、立てこもり事件と同様の悪質な「偽装融資」「押し貸し」「書類偽造」「貸し剥がし」「追い込み」等が行われていることが確認できている。まるでドラマや漫画のような内情をご覧頂きたい。

偽装融資と書類偽造事件

(1)事業資金の融資を求めた企業経営者に対して、家族や親族の預金を担保に差し出すよう求める
(2)中信は、面識のない預金者に対して通告もないまま、必要書類を偽造して当該預金を担保にとり、融資を実行
(3)融資の返済に、当該預金が充てられる

この手口で被害に遭った会社から、中信に対する裁判が進行中だ。 傍聴した関係者は語る。

「証拠として提出された書面を見ましたが、本人の筆跡とは明らかに違う署名があったり、名前や住所に間違いがあったり、自分の名前なのに『様』とついていたり、明らかに学校に通っている時間帯に『小学生の娘さん達に電話で確認を取った』と主張する記録があったり… 裁判については素人の私が聞いても、呆れて笑いそうになるような内容でした」

押し貸しと貸し剥がし事件

(1)複数事業年度赤字が継続している、見込みのない事業に対して貸付や追加融資をおこなう
(2)貸付にあたっては、中信から斡旋を受けたコンサルティング会社が財務調査と事業計画立案を請け負うが、その費用として数百万円の金員を支出させる
(3)当該計画立案段階において、在庫調整や実態のない資産計上などを主に口頭でアドバイスし、いわば経理を粉飾させる形で中信からの追加融資を引き出す
(4)しかし元々収益力の低い事業であるため、結果として貴庫への返済が滞りがちとなり、経営者をはじめとする連帯保証人の私財を担保として引き上げる
(5)その後、経営者の親族や役員に近づき、「融資をするから経営を引継いでほしい」「引き受けてくれれば、○○(現経営者等)の連帯保証は外すように努力する」等と甘言をもって提案する
(6)しかし、結果的には新経営者に対しても連帯保証を付け、彼らの私財も引き上げる

被害企業の経営者親族は、中信の手口への怒りを隠さない。

「経営が危ないとなってから親族の会社の経営の中身を初めてみたのですが、何年も前から不良在庫を黙認し、財務状況を粉飾させた上で、本来なら貸すべきでない資金の貸付を行っていました。そのために、親族は借金をどんどん膨らませて、私財をすべて失う状況になっています。借りる方も悪いのですが、私としては『なぜあんな状態になっても事業を継続させて赤字を垂れ流させたのか?』『然るべきタイミングで会社をたたんでいれば、何も私財を全部失うことなどなかったのに、金融機関の姿勢としてどうなのか?』と憤りを感じてなりません」

確かに、被害者が中信から融資を受けたことは事実であるし、借りたお金を返済することは債務者の義務である。しかし、裁判沙汰になってしまうレベルの回収方法については疑問が残る。地元の中小企業を支えるべき公益性が要求される金融機関として、コンプライアンスを疑われる行為ではないだろうか。

詳しくは本誌をご覧頂きたい。

財界展望」2017年3月号

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